省エネ阻害要因のアンケート結果 ー省エネルギーセンターー

 産業界では法的規制も強いためにとても進んでいる日本の省エネ活動ですが、業務部門と家庭部門においてはほとんど手が付けられていないのが実情です。

 何故進まないのかの理由についての貴重なアンケートの集計結果が省エネルギーセンターより発表されましたので記事をそのまま配信いたします。

↓家庭の省エネエキスパートに配信された省エネルギーセンターの記事を転記↓

政府は、日本の温室効果ガス削減目標「2030年度に2013年度比▲26.0%」を達成するために、家庭部門におけるエネルギー起源CO2削減目標39%を掲げています。しかし、家庭部門の省エネ対策はなかなか進んでいないのが現状です。

また、家庭における各省エネ対策の実施率については、様々な機関により調査が行われているものの、実施していない要因についての調査はほとんど行われていません。

そこで、本調査では、行政や団体、企業などにおいて消費者に省エネを促す立場の人への参考となるよう、「省エネの取り組みを行っていない理由」に焦点を当てて省エネ行動阻害要因の分析を行い、各対策を普及させるためにどのような情報が必要かを整理しました。

上記の省エネ行動阻害要因調査と併せて、家電製品の待機時消費電力削減対策について、家庭での取り組み実態や認識を把握する調査も実施しました。

調査結果(一部抜粋)

<省エネ行動阻害要因調査結果>

省エネ対策の「やっていない」割合

やっていない人が約5割以上の対策は、節水シャワーヘッドの利用(62%)、掃除機を使用するときの強弱の使い分け(53%)、テレビの明るさの調整や省エネモードの設定(50%)

「やっていない」理由

 

  • ・やっていない理由は、多くの対策で「やり方がわからないから」、「手間がかかるから・面倒だから」、「知らなかったから」の割合が高い
  • ・対策によっては、機能性や快適性の確保を理由にあげる割合も高い

<待機電力に関する調査結果>

 

  • ・テレビや電子レンジなどの機器は、年間待機電力量が大きいにも関わらず待機電力削減の取り組みが進んでいない。
  • ・一方、加湿器や電気ケトルなど、年間待機電力量が小さく取り組み率が高い機器も。
  • ・家電製品ごとの年間待機電力量の大きさを伝え、取り組む優先順位を示すことが必要。

調査概要

【実施時期】
平成27年12月
【実施対象】
東京都内在住者、20 歳~79 歳(ただし、学生は除く。)、男女

※「平成27年1月住民基本台帳による東京都の世帯と人口(町丁別・年齢別)第6表」に基づき男女別の20 代~70 代の人口構成比により割付けた

【調査方法】
調査会社にモニター登録している被験者に対し、インターネット調査を実施した。
【属性情報】
年代・男女構成
年代・男女構成
性別
性別

↑以上 転記終了 ↑

 
【まとめ】
要は
*やり方がわからない
*効果が把握できない
*効果が少ないのならやらない
 
現状と効果の可視化が必要だと思います。
ゲーミフィケーションのような楽しみながら取り組めるプログラムを用いることで解決できるのでは?と思います。
楽しみながら行うプログラムの製作とプレゼンテーションが不可欠であると思います。 法人専門で突き進んでいる弊社としましては宿題とさせて頂きます!!

COP22で日本は不名誉な化石賞を受賞

化石賞とは低炭素化社会構築に消極的な国に送られる不名誉な賞です。

化石賞
カセキショウ   【英】Fossil of the Day   [同義] 本日の化石賞
 解説 |
地球温暖化対策に前向きな取り組みを見せない国に対して、NGOがバッドジョークとして与える不名誉な賞。1999年のCOP5(ドイツ・ボン)において初められ、以来、恒例のセレモニーとして、継続的に実施されている。気候変動問題に取り組んでいる世界のNGOのネットワークであるCAN(気候変動アクション・ネットワーク)が、会議の会期中、各国の交渉に臨む姿勢を毎日評価し、地球温暖化防止交渉にマイナスな発言をした国など「本日の化石賞」に選定し、公表している。
「化石」とは化石燃料を指すとともに、化石のような古い考え方との揶揄も入っている。過去の代表的な受賞国は、オーストラリア、ロシア、カナダ、サウジアラビア、日本。日本は、COP5で初受賞して以来、何度か受賞している。2005年のCOP/MOP1では、森林吸収量と2013年以降の取り組みの議論に関して受賞した。
なお、2000年のCOP6(オランダ・ハーグ)では、初日にブッシュ米国大統領が京都議定書不支持を表明したことを受け、アメリカ合衆国に対して、「Fossil of the century(今世紀の化石賞)」が授与された。

再生可能エネルギーの導入を世界が真剣に取り組み始めている中で日本では今後新たに40基の石炭火力発電所の建設を進めようとしている等の点からこの不名誉な賞を受賞してしまっている。

震災以降原発の再運転に対してアレルギーを感じるのは国民を尻目に2030年までのエネルギーミックスの方針では全体エネルギーの30%を原子力で賄う方針である。

上の図に対する私見を述べると省エネルギー政策で17%の削減は国が誘導とサポートを間違わなければ達成可能と思われる。 石炭火力が変化しないのは事情を鑑みなければ愚策と思われる。 天然ガス発電を30%程削減してその分再生エネルギーを入れようとしているのを見ると厳しい背景が伺われる。 つまり設備投資・利権その他の大人の事情を最優先することにより石炭よりも温室効果ガスの排出が少ない天然ガスの採用を減らしている。

大人の事情を考えずに机上で理想を語るのであれば再生可能エネルギーの本格的な導入と普及にある。

特にベース電力となる発電方法の導入は必須である。 火山の百貨店である日本の特質を活かして地熱発電の本格的な導入であったり島国の地形を生かして波力発電この基地を全国各地の海岸線に設けて地産地消を行う。 ZEB・ZEHと机上で政策は続いているが国立公園に関する法令を発電に関してだけは特例を設けるなどして国内の自然破壊だけを危惧して世界的な温暖化に対しては無視するのでは本末転倒である。

COP22に参加している日本政府団の、山本公一環境相は「覚悟していた」と苦い表情を見せていた。COP22では70基の新規の石炭火力発電所の建設計画を進めるトルコも、会議の初日に、化石賞を贈られている。

 

小池都知事が会見 東京都、200億円のグリーンボンドで環境ビジネスを加速

小池都知事が会見 東京都、200億円のグリーンボンドで環境ビジネスを加速

東京都の小池知事は1月25日、2017年度の予算案についての記者会見を行った。記者会見では、「東京グリーンボンド」や環境先進都市実現に向けた一人ひとりの意識改革などについて触れた。

発表資料の中では、各政策にあてられる予算額も公表された。予算を施策ごとに見ると、家庭のLED省エネムーブメント促進事業などが含まれる「スマートエネルギー都市の実現」には177億円、揮発性有機化合物(VOC)対策の推進が含まれる「快適で豊かな都市環境の形成」に640億円、電気⾃動⾞普及モデル事業が含まれる「島しょにおける個性と魅⼒あふれる地域づくり」に270億円となっている。

2020年の東京オリンピックの開催に向けて準備の一環とみられる。

技術的には省エネ関連のレベルの高い日本であるが国内の省エネ事情はお粗末というのが世界的な評価となっている。

先進国の中では最低レベルにランクして昨年にモロッコのマラケシュで開催されたCOP22において「化石賞」を受賞したのをご存知の国民は少ないと思われる。

 

下記に、記者会見の中から特に環境業界に関わる部分を抜粋した。

2016年度に、トライアルとして実施した「東京環境サポーター債」は、2017年度には「東京グリーンボンド」として実施する。グリーンボンドとは、環境問題の解決に必要な資金を調達するための債券のこと。2017年度のグリーンボンド発行規模は2016年度の倍となる200億円を予定している。これにより機関投資家のチャネルを作り、都の環境施策に積極的に活用していく。

「スマートシティ」の実現に重要なことは、具体的な行動へとつながる一人ひとりの意識改革だ。具体的な政策として、白熱灯2個を渡すとLED1個がもらえるという施策を実施する。これにより、多くの人にLED電球のメリットを理解してもらい、普及のための起爆剤としたい。そのほかにも、バスの停留所にソーラーパネルなどを設置する事業や、食品ロスを削減する、などを実施する。